身体は、今のところ、人間が環境と直接対話できる唯一のインターフェイスである。制度やプログラムといった概念のフィルターを通して建築を捉えることは、単にあらかじめ決められた意味を追認していく作業であり、身体を通して「場」の意味を読み解く行為とはなり難い。一方、建築の身体性/カタチは、たとえプログラムやコンテクストは剥ぎ取っても、そこに存在するだけで身体と対話し「場」の意味生成に作用することができる。ここでは、未発表作品を含む6つのプロジェクトを採り上げ、これらにおけるカタチのエッセンス(壁/面のタイポロジー)をフラグメントとして切り出す。来場者は、プログラム、テクスチャー、スケール、環境から切り離された建築の断片が生み出す新たな空間に向かい合うことになるだろう。この展示はシミュレーションやりプレゼンテーションではなく、身体とカタチとの直接的な対話の場である。
プロジェクトデータ名称: Body Gallery Exhibition所在地: 東京都港区竣工: 2005
写真撮影© Daici Ano
An exhibition in which wall/surface typologies, from six projects, have here been sliced into fragments. Detached from program, texture, scale, and environment, these fragments generate new spaces and readings.
Project Data
Project Title:Body Gallery Exhibition
Location:Minato-ku, Tokyo, Japan
Use:Exhibition of Atelier Hitoshi Abe work
Status:Completed 2005
Photography
© Daici Ano